中国本土における早期乳癌患者の乳房温存術後に行う低分割部分乳房照射:単群前向き試験
総合: 69.5革新性: 6インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 6
概要
IMRTによるPBI(40.05 Gy/15分割)を施行した低リスク早期乳癌208例で、3年整容劣化は3.5%であった。Grade 2皮膚炎5.8%、硬結1.5%、乳房痛・浮腫・毛細血管拡張のGrade 2以上は認めなかった。5年同側再発0.5%、無病生存99.0%、全生存97.9%であった。
主要発見
- 3年時点の整容劣化率は3.5%
- Grade 2皮膚炎5.8%、乳房硬結1.5%;乳房痛・浮腫・毛細血管拡張のGrade 2以上はなし
- 5年同側乳房腫瘍再発率0.5%、領域再発率0.5%
- 遠隔転移は認めず;5年無病生存99.0%、全生存97.9%(乳癌以外による死亡4例)
臨床的意義
乳房温存術後の低リスク症例において、IMRT-PBI(40.05 Gy/15分割)は、低毒性で腫瘍制御と整容性のバランスが良い有力な選択肢である。全乳房照射との比較試験による同等性の検証が望まれる。
なぜ重要か
登録済み前向き試験として、実臨床で実施可能な低分割外照射PBIで優れた整容性と局所制御を示した点が重要である。
限界
- 対照群を欠く単群デザインで因果推論に限界
- 低リスク症例に限定されており外的妥当性が制限される
今後の方向性
全乳房照射や他のPBIスケジュールとの直接比較無作為化試験、患者報告型整容指標の標準化、より長期の追跡が必要である。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- II - 定義された低リスク集団における前向き単群コホート研究
- 研究デザイン
- OTHER