乳房温存術およびセンチネルリンパ節生検における単一乳房切開法:システマティックレビュー
総合: 70.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 7
概要
本レビューは、PRISMA指針に基づく検討で、単一切開による乳房温存術+センチネルリンパ節生検が全乳房区域で実施可能であることを示した。二切開法と比べて合併症率は同等で、患者満足度の向上と術後腋窩痛の軽減が示された。
主要発見
- 乳房温存術およびセンチネルリンパ節生検で全乳房区域に単一切開でアクセス可能
- 8件の研究で単一切開による腋窩郭清の完遂が報告
- 4件の比較研究で二切開法と比べ合併症率に差はなし
- 単一切開法は患者満足度を高め、術後腋窩痛を軽減
臨床的意義
単一切開による乳房温存術+センチネルリンパ節生検は、整容性と疼痛軽減を図りつつ安全性を保てる選択肢として全区域の腫瘍で検討可能である。一方で長期の腫瘍学的安全性の検証が必要である。
なぜ重要か
合併症を増やさず整容性を高め得る低侵襲なオンコプラスティック手技のエビデンスを統合しており、臨床実装の基盤となる。
限界
- 対象研究と手技の不均一性が高く標準化が不十分
- 無作為化試験がなく、長期腫瘍学的アウトカムの情報が乏しい
今後の方向性
整容性・QOL指標を標準化した前向き無作為化試験と長期腫瘍学的追跡が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- II - 無作為化比較試験を含まない観察・比較研究のシステマティックレビュー
- 研究デザイン
- OTHER