中等度早産児および生後1週以降の超早産児における皮膚消毒で、アルコール含有2%クロルヘキシジンは水性2%クロルヘキシジンと比較して安全であり、カテーテル関連血流感染の発生率低下と関連する可能性がある
総合: 71.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 7引用可能性: 6
概要
1年のウォッシュアウトを挟む二重コホート比較で、新生児皮膚消毒におけるアルコール含有2%クロルヘキシジンは水性2%に比べ、CRBSI発生密度を約半減(OR 0.45)させ、皮膚障害の増加は認めませんでした。絶対リスク減少は3.9%(NNT 25)でした。
主要発見
- アルコール含有2%クロルヘキシジンは水性2%に比べCRBSI発生密度を低下(4.03 vs 9.05/1000ライン日;OR 0.45、95% CI 0.29–0.68)。
- 絶対リスク減少は3.9%、治療必要数(NNT)は25でした。
- 皮膚障害の発生率は同等で、最も多い所見は紅斑(5.1% vs 4.2%)。
- 生後1週以内の超早産児では減少傾向は類似するが統計学的有意差はなし。
臨床的意義
生後1週以降の新生児ライン消毒にアルコール含有2%クロルヘキシジンの導入を検討し、皮膚所見をモニターしつつCRBSI低減を図ることが示唆されます。
なぜ重要か
新生児のより有効で安全な皮膚消毒法を示唆し、感染予防プロトコルの改訂につながり得る実践的な大規模評価であるため重要です。
限界
- 無作為化されていない前後比較デザインで、時間的・診療の変化による交絡の可能性がある
- 生後1週以内の超早産児には水性を継続しており、このサブグループの一般化可能性が限定的
今後の方向性
世俗的傾向を調整した無作為化試験または中断時系列研究を行い、超早産児での至適導入時期と皮膚安全性プロファイルを評価する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- III - 2期間の前後比較による非無作為化二重コホート研究
- 研究デザイン
- OTHER