1990年から2021年における重大な健康関連苦痛の推移:Lancet委員会(緩和ケアと疼痛緩和への世界的アクセス)の更新
総合: 78.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 8
概要
GBDデータにSHS 2.0法を適用し、1990年から2021年にSHSが74%増の約7350万人、80%がLMIC、非死亡者が63%を占めると推定した。原因は非感染性疾患へシフトし、性別・年齢層の偏りが明確で、緩和ケア拡充の重点化に資する。
主要発見
- 世界のSHSは1990年から2021年で74%増加し、約7350万人に達した。
- LMICがSHSの80%を占め、非死亡者のSHSは倍増して2021年に63%を占めた。
- 負担は非感染性疾患へシフトし、小児の割合は25%から14%へ低下。LICでは20–49歳女性、HICでは70歳以上女性が最も影響を受けた。
臨床的意義
緩和ケアの早期統合、非死亡者層の優先化、所得層ごとの特定年齢帯女性への重点的介入を促す。必須薬剤と人材の国家的整備計画を支持する。
なぜ重要か
地理・性別・年齢・疾患別に行動可能な層別化を伴う、最新かつ包括的な緩和ケア需要の定量化を提示し、政策・資金配分・人材計画を方向付ける可能性が高い。
限界
- モデル推計は国別で品質が異なるGBD入力と仮定に依存する。
- 患者レベルの検証がなく、サービス提供効果に関する推論に限界がある。
今後の方向性
SHS推計を医療提供体制の能力マッピングと連携し、緩和ケアアクセスの前向きモニタリングや非死亡者の苦痛軽減介入の評価へ展開する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- III - 二次データを用いた観察的・モデルベースの世界負担解析。
- 研究デザイン
- OTHER