高速増殖シアノバクテリアSynechococcus sp. PCC 11901を改変したアスタキサンチン生合成
総合: 74.5革新性: 8インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 7
概要
β-ケトラーゼとβ-ヒドロキシラーゼの発現により、Synechococcus sp. PCC 11901は総カロテノイドの80%以上をアスタキサンチンとして蓄積し、体積生産性10 mg/L/日で既存のヘマトコッカス法を上回った。高光・CO2通気条件で増殖も向上し、産業プラットフォームとして有望である。
主要発見
- Synechococcus sp. PCC 11901を初めてアスタキサンチン生産に改変(bKTとCtrZ発現)。
- 光独立栄養条件で総カロテノイドの80%以上がアスタキサンチンを占めた。
- 体積生産性は10 mg/L/日に達し、ヘマトコッカスおよび他の改変株を上回った。
臨床的意義
直ちに臨床を変えるものではないが、アスタキサンチンの供給・コスト改善は皮膚科・眼科向けサプリメントやコスメシューティカル製剤に波及し得る。
なぜ重要か
記録的な生産性でアスタキサンチンを生産する高速増殖シアノバクテリアの実証により、化粧品・栄養補助・水産の供給網を変革し得る。
限界
- 実験室規模の実証であり、技術経済性やライフサイクル評価がない。
- 下流抽出、安定性、スケールアップについて未評価。
今後の方向性
光・CO2条件の最適化、代謝フラックス調整、パイロット培養と下流抽出の統合により産業応用へ橋渡しする。
研究情報
- 研究タイプ
- 症例集積
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- V - 前臨床の工学研究(培養系);ヒト・動物対象なし。
- 研究デザイン
- OTHER