メインコンテンツへスキップ

特注の炭素骨格をもつイソプレノイド類縁体の体系的バイオテクノロジー生産

Nature communications2025-03-03PubMed
総合: 90.0革新性: 9インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 9

概要

酵母ベースの生触媒プラットフォームにより、さまざまなイソプレノイドに追加炭素を導入して特性を設計した類縁体を体系的に生産しました。エチルリナロールの生合成や受容体アゴニズムが高いカンナビノイド類縁体の産生を実証し、香料や生理活性物質探索への広い有用性を示しました。

主要発見

  • 追加炭素を導入したモノテルペノイド、セスキテルペノイド、トリテルペノイド、カンナビノイドの類縁体を生産する酵母細胞ベースの方法を開発した。
  • 高価値香料エチルリナロールの生合成と、受容体アゴニズムが向上したカンナビノイド類縁体の産生を実証した。
  • 多様な細胞工場に適用可能な簡便なプラットフォームで、特性改善分子の探索に向けイソプレノイドの化学空間を拡張した。

臨床的意義

前臨床段階ながら、安全性や有効性が向上し得る新規香料・外用活性候補へのアクセスを加速し、皮膚科関連の製品パイプライン(外用有効成分等)や精密処方設計に資します。

なぜ重要か

複数の天然物クラスで化学空間を拡張するプラットフォーム技術であり、香料・化粧品原料開発に直結し、構造活性相関の大規模探索を可能にします。

限界

  • 前臨床が中心で、類縁体の安全性・有効性のin vivo検証は限定的。
  • 新規類縁体の製造経済性や規制対応の道筋は未確立。

今後の方向性

ケモインフォマティクスとハイスループットスクリーニングを統合し、皮膚適合性と安全性に優れた類縁体を優先選定する。産業化に向けた発酵スケールアップと下流精製プロセスを検討する。

研究情報

研究タイプ
基礎/機序研究
研究領域
治療
エビデンスレベル
V - 臨床転帰を伴わない前臨床の機序/プラットフォーム開発研究。
研究デザイン
OTHER