非病原性酵母 Naganishia friedmannii FBU002 において、紫外線がマイコスポリン-グルタミノル-グルコシド生合成を誘導する
総合: 73.0革新性: 8インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 7
概要
高UV環境由来のNaganishia friedmanniiはPAR-UVR下でMGGを産生し、クロマト・分光で同定されました。RT-PCRによりUV誘導性の生合成遺伝子クラスターを特定し、非病原性かつUVC耐性であることから、天然UVフィルターの持続可能な供給源として有望です。
主要発見
- Naganishia friedmanniiはPAR-UVR曝露でMGGと推定立体異性体を産生する。
- MGG生合成に関与するUV誘導性遺伝子クラスターをゲノム解析とRT-PCRで同定した。
- 当該酵母は非病原性でUVC等のストレスに耐性を示し、サンスクリーン用途のバイオ技術応用に適する。
臨床的意義
天然マイコスポリンは環境影響や潜在的毒性が懸念される石化由来UVフィルターの代替となり得ますが、製剤化、安全性、人体皮膚での有効性評価が必要です。
なぜ重要か
誘導性遺伝子クラスターを有する非病原性酵母を用いたUV吸収性マイコスポリン生産という新規シャーシを提示し、石化由来UVフィルターの持続可能性・安全性課題に応えます。
限界
- 生産性・収率や下流抽出・製剤化の定量評価がない
- 立体異性体の同定は推定段階であり、皮膚モデルでの安全性・有効性評価も未実施
今後の方向性
生合成経路の完全解明、代謝工学による収率最適化、外用製剤での安全性・耐光性およびSPF/UVA-PF性能評価が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- 基礎/機序研究
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- V - ヒトアウトカムを伴わない前臨床の微生物・分子研究
- 研究デザイン
- OTHER