メインコンテンツへスキップ

ハイドロキシアパタイト配合フッ化物無配合歯磨剤の初期う蝕の予防および再石灰化に対する効果:システマティックレビューとメタアナリシス

Journal of dentistry2025-03-20PubMed
総合: 72.5革新性: 7インパクト: 6厳密性: 8引用可能性: 7

概要

in situ無作為化試験のシステマティックレビュー/メタアナリシスでは、HAP歯磨剤はDMFS/ICDAS上で病変発生・進行抑制においてフッ化物と同等であり、6か月で病変サイズと蛍光値に有意な改善が示された。統合RR 0.98、OR 0.90はいずれも非有意で、フッ化物無配合の代替となり得ることを支持する。

主要発見

  • 病変発生・進行(DMFS/ICDAS)においてHAPとフッ化物で有意差なし。
  • 6か月時点で病変サイズ(p<0.0001)と蛍光値(p=0.01)に有意差が認められ、HAPに有利。
  • メタ解析ではRR 0.98(p=0.61、95%CI 0.85–1.12)、OR 0.90(p=0.68、95%CI 0.57–1.42)と有意差なし。

臨床的意義

フッ化物を避けたい患者、とくに初期エナメル病変では、HAP歯磨剤を代替選択肢として推奨可能。標準的フォローのもとで用いる。

なぜ重要か

フッ化物無配合口腔ケアへの需要増に対し、初期う蝕管理でフッ化物と同等性を示す定量的エビデンスを提供する。

限界

  • 適格研究が4件と少なく、検出力と一般化可能性に制限
  • in situ試験かつ追跡期間が短い(6か月)ため、臨床状況を十分に反映しない可能性

今後の方向性

実臨床に近い長期RCTを年齢層横断で実施し、う蝕発生率、安全性、アドヒアランスを含む同等性検証を行う必要がある。

研究情報

研究タイプ
メタアナリシス
研究領域
予防
エビデンスレベル
I - 無作為化in situ試験のシステマティックレビューとメタアナリシス。
研究デザイン
OTHER