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顔面動脈の深さ:メタアナリシス

Aesthetic plastic surgery2025-04-01PubMed
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8

概要

本メタアナリシスは顔面の5部位における顔面動脈の平均深度と95%信頼区間を定量化した。口角レベルでは4.5 mm以内の浅層注入が安全と示唆され、鼻唇溝上部では深度のばらつきが大きく、術前の超音波評価の有用性が強調された。

主要発見

  • 12研究の統合で、FAの平均深度(95%CI)は以下の通り:口角レベル9.72 mm(6.50–12.94)、口角—鼻翼間10.34 mm(5.24–15.44)、鼻翼レベル9.21 mm(7.05–11.38)、鼻翼—内眼角間4.68 mm(4.04–5.31)、内眼角レベル2.38 mm(1.38–3.38)。
  • 口角レベルでは4.5 mm以内の浅層注入が安全と示唆される。
  • 鼻翼—口角間の深度ばらつきが大きく、鼻唇溝上部では術前超音波の有用性が高い。

臨床的意義

口角レベルでは注入深度を4.5 mm以下に制限し、深度が浅く変動の大きい鼻唇溝上部や眼周では術前の超音波マッピングを日常化するべきである。研修ではこれらの定量指標を組み込むことが望ましい。

なぜ重要か

血管内注入合併症を減らす定量的な解剖学的境界を提示し、超音波ガイド下計画の標準化に資する。深さに特化した初のメタアナリシスとして、教育・機器開発・臨床プロトコルに影響し得る。

限界

  • 計測手法(献体解剖と画像)や解剖学的ランドマークの不均質性
  • 年齢・性別・BMI・民族など患者レベルの修飾因子が不足し個別化リスク推定が困難

今後の方向性

人口統計や顔面サブユニットで層別化した前向き超音波マッピング登録研究、AIを用いた注入計画支援およびシミュレーション教育への統合。

研究情報

研究タイプ
メタアナリシス
研究領域
予防
エビデンスレベル
III - 非ランダム化の観察・解剖学的研究を統合したメタアナリシス
研究デザイン
OTHER