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0.05%グルコン酸クロルヘキシジン皮下洗浄は一次肩関節形成術におけるCutibacterium acnes深部培養陽性率を低減する:前向きランダム化比較試験

Journal of shoulder and elbow surgery2025-04-05PubMed
総合: 76.5革新性: 7インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 6

概要

単盲検RCT(n=126)で、一次肩関節形成術中の0.05%クロルヘキシジン皮下洗浄は、生食に比べ深部C. acnes汚染のオッズを約半減(生食 vs CHGでOR 2.21)。男性では効果がさらに大きかった(OR 2.84)。術中無菌管理へのCHG皮下洗浄の導入を支持する結果である。

主要発見

  • 126例を生食 vs 0.05% CHG皮下洗浄に無作為化した単盲検RCT。
  • 生食洗浄はCHGに比べ深部C. acnes汚染のオッズが2倍超(OR 2.21、95% CI 1.12–4.37)。
  • 男性では生食群のリスク上昇がより大きかった(OR 2.84、95% CI 1.25–6.48)。
  • 培養は21日間、検出力85%、有意水準0.05で設計。

臨床的意義

一次肩関節形成術では切開後の0.05%クロルヘキシジン皮下洗浄の導入を検討し、深部C. acnes汚染の低減を図るべきである。C. acnesリスクのある他のインプラント手術や美容外科の無菌管理にも示唆を与える。

なぜ重要か

人工関節感染の重要菌に対する汚染低減を、簡便で拡張性のある術中手技でランダム化エビデンスとして示し、臨床実装可能性が高い。

限界

  • 単術者・単施設で外的妥当性に制限
  • 主要評価項目は微生物学的汚染であり、臨床的感染率ではない

今後の方向性

多施設試験により臨床感染アウトカムを評価し、他術式(インプラント・美容外科)への適用性や最適CHG濃度の検討を進める。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
予防
エビデンスレベル
I - 前向き・盲検を伴うランダム化比較試験
研究デザイン
OTHER