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ショウガ科Curcuma amarissimaにおける初の完全ミトコンドリアゲノム:多分岐構造、コドン使用、系統進化の洞察

BMC genomics2025-04-06PubMed
総合: 73.0革新性: 8インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 7

概要

NanoporeとIlluminaを併用してショウガ科初の完全ミトコンドリアゲノムを解読し、6.5 Mb・39セグメントの多分岐構造、弱いコドン使用偏り、反復配列の多さを明らかにした。本資源は系統解析、育種・保存、分子研究を可能にし、化粧品原料としてのクルクマ研究にも資する。

主要発見

  • IlluminaとNanoporeを併用し、ショウガ科で初の完全ミトコンドリアゲノムを解読
  • 6,505,655 bp・39セグメントの大規模多分岐ゲノムで、蛋白質コード遺伝子43、tRNA 63、rRNA 4、GC含量44.04%
  • コドン使用の偏りは弱く、自然選択がコドン使用に影響する可能性を中立プロットが示唆
  • 反復配列が高頻度で、ミトコンドリア構造安定性への関与が示唆
  • ミトコンドリアゲノムに基づく系統解析がショウガ科の進化解明の枠組みを提供

臨床的意義

臨床実践への直接的影響はないが、ゲノム資源の充実により、クルクマ由来化粧品原料のトレーサビリティや品質管理、育種の高度化が期待される。

なぜ重要か

ショウガ科で初の基盤ゲノム資源であり、化粧品や伝統医療で広く利用されるクルクマ属の系統ゲノミクスと育種戦略を支える。

限界

  • 単一種のミトコンドリアゲノムであり、クルクマ属全体への一般化は未検証
  • 構造的特徴とミトコンドリア機能・表現型を結び付ける機能的検証がない

今後の方向性

クルクマ属・ショウガ科全体でのミトコンドリアゲノム拡充、核・葉緑体ゲノムとの統合、反復配列や多分岐構造の機能的役割の解明が望まれる。

研究情報

研究タイプ
基礎研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
V - 臨床アウトカムを伴わない前臨床・基礎のゲノム資源
研究デザイン
OTHER