携帯型共焦点ラマン分光法を用いた基礎化粧品の皮膚内深さ別プロファイリングの非侵襲的評価
総合: 74.5革新性: 8インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 8
概要
携帯型共焦点ラマン分光法により、40例で保湿剤由来セラミドのin vivo動態を定量し、セラミド系クリームが24時間後まで角質層に長く保持されることを示した。CRS測定はセラミドNPにおいてLCMSと強く相関(r=0.96)し、非侵襲でのリアルタイム製剤評価を裏付けた。
主要発見
- セラミド系クリームは水系クリームに比べ、特に塗布24時間後に角質層での保持が長かった。
- CRSによるセラミドNP定量はLCMSと強く相関した(r=0.96、検証サブセット)。
- 携帯型CRSは化粧品製剤の吸収動態を非侵襲でin vivo深さ別に評価できた。
臨床的意義
生検不要でセラミド送達・保持を可視化でき、特にアトピー性皮膚炎において保湿剤の性能比較や推奨の個別化に役立つ。
なぜ重要か
TEWLやコルネオメトリーの限界を補い、皮膚内セラミド量を直接かつ非侵襲に定量する妥当化済み手法を提示し、個別化スキンケア評価を可能にする点で重要。
限界
- LCMS検証はサブセット(n=4)かつセラミドNPに限定
- 単施設研究であり、長期臨床転帰や広範な成分パネルは未評価
今後の方向性
多様なセラミド種・脂質への検証拡大、デバイス間再現性の評価、アトピー性皮膚炎や乾皮症における治療選択支援の臨床的有用性検証が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- III - 前向きの非無作為化ヒト測定研究(外部検証サブセットあり)
- 研究デザイン
- OTHER