良性甲状腺結節に対する熱焼灼療法の長期効果:システマティックレビューとメタアナリシス
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7
概要
3年追跡の統合解析で、良性甲状腺結節に対する熱焼灼は容積縮小率71.6%、再増大率7.4%、重大合併症率2.0%を示し、症状と整容スコアも有意に改善した。サブ群解析では、マイクロ波焼灼がRFAやLAより高い長期容積縮小と低い再増大を示し、安全性は同等と示唆された。
主要発見
- 3年時点の統合容積縮小率は71.59%であった。
- 再増大率は7.41%、重大合併症率は1.96%であった。
- MWAはRFAやLAより高いVRR(89.68%)と低い再増大(1.96%)を示し、安全性は同等であった。
臨床的意義
症状や整容上の問題を伴う良性結節に対し、合併症が少なく持続的な効果が期待できる治療選択肢として熱焼灼を提示できる。最大の容積縮小を重視する場合はMWAの優先が考慮される。
なぜ重要か
良性甲状腺結節に対する手術代替としての熱焼灼の長期有効性・安全性をモダリティ別に示し、臨床での機器選択に資する点で重要。
限界
- 基礎となる研究の多くが非無作為化で、プロトコルや患者選択の不均一性がある
- 出版バイアスや再増大の定義の不一致が統合推定に影響しうる
今後の方向性
MWA・RFA・LAの直接比較RCT(再増大の標準化定義と患者中心アウトカムを含む)、費用対効果・QOL評価が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- II - 非無作為化介入研究の長期追跡データを統合したメタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER