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オンコプラスティック手術後の超低分割部分乳房照射:第II相試験の二次解析

Radiation oncology (London, England)2025-04-16PubMed
総合: 72.5革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 6

概要

前向き第II相コホート(50例、52腫瘍)において、オンコプラスティック手術後の超低分割PBIは、MRI・漿液腔・クリップを活用した標的設定により、線量学的に遜色なく、長期の審美性も良好で、中央値46か月時点で局所再発は認められなかった。低リスク症例での安全な適用を支持する。

主要発見

  • 50例(52腫瘍)のうち48%がオンコプラスティック再建を実施。標準温存術群と線量学的差は認めず(p > 0.05)。
  • 長期(>2年)のBCTOS審美スコアは群間で収束(1.29 vs 1.35、p = 0.71)。
  • 中央値46か月追跡で局所再発なし。
  • 組織再配列があっても、MRI・漿液腔・クリップで標的設定が堅牢に実施可能。

臨床的意義

低リスク早期乳癌でオンコプラスティック再建を行った症例では、画像とクリップで標的が明確化できれば30 Gy/5回のPBIを選択肢とできる。審美性は維持され、時間とともに改善する可能性があることを患者に説明する。

なぜ重要か

オンコプラスティック再建後のPBIという日常的課題に対し、安全性と審美性に関する前向きエビデンスを示し、多職種連携の治療計画に資するため。

限界

  • 単群の二次解析で症例数が多くないため、選択バイアスの可能性。
  • オンコプラスティック手技や標的体積の定義に不均一性があり、一般化に制約。

今後の方向性

全乳房照射や各種オンコプラスティック手技との無作為化・マッチ比較、審美評価の客観化(写真、線維化・浮腫指標)と長期腫瘍学的アウトカムの検証が望まれる。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
治療
エビデンスレベル
III - 非無作為化の前向き第II相コホート(単群)で長期追跡を伴う。
研究デザイン
OTHER