Lavandula angustifolia 懸濁培養細胞における誘導物質によるロスマリン酸生合成の増強と細胞抽出物のin vitro生物活性
総合: 76.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 8
概要
Lavandula angustifolia 懸濁培養でメチルジャスモネート誘導により経路遺伝子が活性化し、RAは16.4 mg/gDWに増加。1トン規模へのスケールアップ抽出物は抗酸化・抗メラニン・プロコラーゲン促進作用をin vitroで示した。持続可能な化粧品有効成分の産業化パイプラインを提示する。
主要発見
- メチルジャスモネート(100 μM・3日)で懸濁培養中のRAが16.4 mg/gDWに増加。
- 誘導によりRA生合成経路遺伝子(PAL, C4H, 4CL, TAT, HPPR, AAT1, CYP450)が上方制御。
- 1トンバイオリアクター由来のMJ処理抽出物は高い抗酸化活性、メラニン合成抑制、プロコラーゲン合成促進をin vitroで示した。
- 化粧品・医薬用途に向けた大規模培養の実現可能性を提示。
臨床的意義
前臨床段階ではあるが、抗メラニン・プロコラーゲン作用を有するRA高含有ラベンダー抽出物は、色素異常や光老化対策製品の原料選定・推奨に資する可能性がある。ヒトでの安全性・有効性試験が必要。
なぜ重要か
経路制御と工業スケール化を結び付け、化粧品の主要エンドポイント(色素沈着・真皮マトリックス)に直結するin vitro機能評価を示したため。
限界
- 前臨床のin vitro評価であり、ヒトでの有効性・安全性データがない。
- 培養のロット間変動や長期安定性の評価が不十分。
今後の方向性
ヒト外用製剤での安全性・有効性試験を標準化して実施し、下流精製と安定性を最適化。従来原料との直接比較試験を行う。
研究情報
- 研究タイプ
- 症例集積
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- V - ヒトアウトカムのない前臨床の実験・バイオプロセス研究。
- 研究デザイン
- OTHER