日焼け止めと25-ヒドロキシビタミンD濃度:味方か敵か?システマティックレビューとメタアナリシス
Endocrine practice : official journal of the American College of Endocrinology and the American Association of Clinical Endocrinologists•2025-04-18•PubMed
総合: 68.5革新性: 6インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 8
概要
PRISMAに準拠した本レビューは22研究(メタ解析7件、n=9470)を統合し、in vitroでの日焼け止めのUV-B遮断と、全体として日焼け止め使用が25(OH)D濃度を低下させ得ることを示しました。研究間の不均質性はあるものの、光防御とビタミンD充足のトレードオフが示唆されます。
主要発見
- 合計9470人を対象とする22研究(メタ解析7件)を包含した。
- 皮膚でのビタミンD合成に必要なUV-Bを日焼け止めが遮断することがin vitroで一貫して示された。
- 臨床的な統合結果として、研究間の不均質性はあるものの、日焼け止め使用が25(OH)D低下に寄与し得ることが支持された。
臨床的意義
日焼け止めを頻用する者や欠乏リスクのある者では、25(OH)Dのモニタリングと食事・サプリメントによる十分な摂取を検討しつつ、光防御を継続すべきです。
なぜ重要か
臨床的に重要な論点について量的統合により見解を整理し、光防御とビタミンD管理の均衡ある指針作成に資するためです。
限界
- 不均質性が大きく、メタ解析に含まれた研究数が限られている
- バイアス評価に用いたQUADAS-2は診断精度研究向けで、介入・曝露研究には最適とは言えない可能性
今後の方向性
日焼け止め塗布行動・UV曝露・標準化された25(OH)Dを精密に測定する前向き・ランダム化研究の実施と、食事・補充によるビタミンD対策の有効性検証が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- I - 日焼け止め使用と25(OH)Dに関するヒト研究の系統的レビュー/メタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER