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カプリル酸系天然共融溶媒を配合した化粧クリーム:安定性、レオロジー、ユーザー知覚

International journal of cosmetic science2025-12-01PubMed
総合: 70.0革新性: 8インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 6

概要

カプリル酸系など4種の疎水性NESを10%配合したO/Wクリームでは、3配合が30日の加速劣化下で安定し、メントール系NESのみ相分離と粒径・TSI増加を示した。全試料はせん断薄化を呈し、NES組成により粘度・降伏応力や匂い、伸び、ピックアップ、硬さといった官能が有意に変化した。

主要発見

  • 4配合中3配合は加速劣化30日で物理的に安定し、メントール系NESは相分離・粒径増大・TSI上昇を引き起こした。
  • 全配合がせん断薄化を示し、粘度プロファイルと降伏応力はNES組成に依存した。
  • 匂い強度、伸び、ピックアップ、硬さなどの官能特性はNES種類により有意に変化した。

臨床的意義

所望の使用感・安定性を得るための環境配慮型NES選択を支援し、安定性を損なうメントール系NESの留意点を示す。皮膚科領域の外用製剤にも応用可能なグリーンビークル開発を後押しする。

なぜ重要か

定量的な安定性・レオロジー指標に裏付けられた疎水性NESによる構造と官能の同時制御という持続可能な実装経路を提示する。

限界

  • 評価期間が短く(30日)、NES濃度は10%に固定、皮膚安全性や臨床的性能データがない
  • 4種のNESに限定され、有効成分や乳化剤系を跨いだ一般化は未検証

今後の方向性

実時間・長期安定性の検証、NES濃度依存性の解明、皮膚適合性と有効成分送達の評価、乳化剤系や消費者群を跨いだ検証を行う。

研究情報

研究タイプ
症例集積
研究領域
治療
エビデンスレベル
IV - 臨床評価項目のない複数配合の実験的評価
研究デザイン
OTHER