持続的なスキンケア活性を有するハイドロゲルを安定化する脂質化ペプチドナノ構造体
Journal of controlled release : official journal of the Controlled Release Society•2025-12-05•PubMed
総合: 77.5革新性: 9インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 8
概要
パルミトイル化ペプチド(Pal‑KVK)は自己組織化によりらせんリボン構造を形成し、ハイドロゲルを安定化して持続放出を可能にし、皮膚浸透性と安定性を高めます。ゼラチンとの複合化により、消費者評価で抗しわ・保湿効果が実証されたハイドロゲルマスクが得られました。
主要発見
- Pal‑KVKはラメラ相から二層ラメラ、らせんリボン超構造へと自己組織化し、安定なハイドロゲルを形成した。
- 自己組織化構造はPal‑KVKの持続放出を可能にし、皮膚浸透性と生体適合性を向上させた。
- ゼラチンへの内包により、スキンケア効果が持続する複合ハイドロゲルマスクが得られた。
- 消費者皮膚評価において、Pal‑KVK/ゼラチン複合ハイドロゲルマスクは抗しわ・保湿効果を示した。
臨床的意義
塗布回数の削減と効果の持続化が期待でき、アドヒアランスと美容皮膚科領域のアウトカム向上に資するハイドロゲルマスク/パッチ開発の方向性を示します。
なぜ重要か
構造設計されたペプチド貯蔵体により、持続的かつ生体適合なスキンケア活性をヒト消費者データで示し、次世代外用製剤への応用可能性が高い点で重要です。
限界
- 無作為化対照臨床試験がなく、消費者評価のサンプルサイズが不明
- 長期安全性、実使用環境での安定性、ロット間再現性が十分に検討されていない
今後の方向性
標準的クリーム/セラムとの無作為化対照試験、in vivo皮膚薬物動態の定量、化粧品としての製造適合性と規制適合性の評価が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- 症例集積
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- IV - 非無作為化の消費者評価を含む前臨床実験研究
- 研究デザイン
- OTHER