非筋層浸潤性膀胱がんにおける麻酔法と2年再発率:無作為化臨床試験
総合: 84.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8
概要
単施設RCT(n=287)で、NMIBCのTURBTにおいて脊椎麻酔は全身麻酔に比べ2年再発率を有意に低減した(ITT 27.4% vs 39.8%)。病勢進行も脊椎麻酔で低い傾向を示した。実施可能であれば、脊椎麻酔を優先的に検討すべきことを支持する。
主要発見
- 脊椎麻酔は全身麻酔に比べ2年再発率を低減した(ITT:27.4% vs 39.8%)。
- 修正ITT解析でも脊椎麻酔で再発が少なかった(26.8% vs 39.6%)。
- 病勢進行は脊椎麻酔で少ない傾向(7.8% vs 15.2%)だが有意差はなかった。
臨床的意義
NMIBCのTURBTでは、再発低減のため脊椎麻酔を優先選択として検討すべきであり、患者の禁忌や手術要件とバランスを取る必要がある。
なぜ重要か
本RCTは、麻酔法が腫瘍学的転帰に影響し得ることを示す高品質エビデンスであり、長年の重要課題に応える。
限界
- 単施設研究で外的妥当性に限界がある
- 麻酔法の盲検化が困難で、実施上のバイアスの可能性
今後の方向性
多施設RCTによる他腫瘍種への外挿検証と、免疫調節と麻酔法を結びつける機序研究が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 無作為化比較試験に基づく最高水準の臨床エビデンス
- 研究デザイン
- OTHER