自発呼吸トライアル中の換気分布は人工呼吸器からの離脱を予測する:VISION研究
総合: 74.5革新性: 8インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 8
概要
SBT中にEITで評価した腹側-背側換気差が5分時点で20%超の場合、離脱失敗を良好な精度で予測した。EITはSBT早期にリスク患者を同定し臨床評価を補完しうる。
主要発見
- 98例において、離脱成功群はSBT全期間で腹背換気差が一貫して小さかった(p<0.0001)。
- SBT5分時点の腹背差>20%は離脱失敗を予測(感度71%、特異度78%、陽性的中率81%)。
- 抜管後の再挿管は13.5%に発生し、予測精度向上の必要性が示された。
臨床的意義
EITが利用可能なICUではSBT中の腹背換気バランスを監視し、5分時点で20%超の不均衡なら体位最適化やサポート調整、SBT延長など慎重対応を検討する。
なぜ重要か
抜管転帰を予測する簡便で解釈可能なEIT指標を提示し、精密な離脱戦略と失敗抜管の低減に寄与しうる。
限界
- 単一研究・症例数が比較的少なく、EITの普及状況により一般化が制限されうる。
- カットオフは研究内で導出されており、多施設での外的検証が必要。
今後の方向性
多施設検証と、臨床所見・呼吸力学と統合した高精度離脱予測ツールの開発、EITガイド戦略が再挿管を減らすかの介入研究が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- II - 検証コホートを伴う前向き観察研究。
- 研究デザイン
- OTHER