高齢フレイル患者のERCPにおける静脈内リドカインは鎮静関連有害事象を減少させた:ランダム化比較試験
総合: 78.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 7
概要
ERCPを受けるフレイル高齢者で、静脈内リドカイン(ボーラス+持続)は鎮静関連有害事象を約半減し、プロポフォール使用量と痛みを減らし、満足度を向上させ、副作用の増加は認めなかった。
主要発見
- 合成SRAEはリドカイン群21.86%で対照群41.05%より有意に低かった。
- リドカイン群でプロポフォール使用量と術後VASが有意に低下。
- 術者・患者の満足度はリドカイン群で高く、リドカイン関連有害事象の増加はなかった。
臨床的意義
フレイル高齢者のERCP鎮静時に静脈内リドカイン併用を検討し、低酸素血症などのSRAE低減と鎮静薬減量を図るべきである。通常のリドカイン安全管理下で施行する。
なぜ重要か
高リスク群に対し、実装容易な介入で一般的な内視鏡治療中の安全性を改善した点で臨床的意義が高い。
限界
- 単一国・おそらく単施設であり一般化に限界。
- 盲検化の詳細不明、鎮静・気道管理の手技差が影響した可能性。
今後の方向性
多施設試験により他のオピオイド節約戦略との比較、至適用量・モニタリング・費用対効果の検討が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 臨床的に重要なアウトカムを評価したランダム化比較試験。
- 研究デザイン
- OTHER