消化管内視鏡におけるプロポフォール鎮静誘発の酸素低下エピソードは静脈内リドカインで減少:前向きランダム化対照試験
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7
概要
プロポフォール鎮静下の消化管内視鏡300例のRCTで、静脈内リドカイン(1.5 mg/kgボーラス+4 mg/kg/時持続)は酸素低下エピソード(22%対39%、p=0.018)と不随意運動(14%対26%、p=0.013)を減少させ、循環系有害事象も少なかった。
主要発見
- 静脈内リドカインにより酸素低下エピソードは39%から22%へ減少(p=0.018)。
- 不随意運動が減少(14%対26%、p=0.013)し、循環系有害事象も少なかった。
- 低酸素の重症度と介入必要性が低減(それぞれp=0.017、p=0.028)。
臨床的意義
プロポフォール主体の内視鏡鎮静では、検討用量での静脈内リドカイン併用により低酸素イベントや体動を減らせる可能性があり、適切な副作用監視のもと導入を検討できます。
なぜ重要か
安価で広く利用可能な補助薬が手技中鎮静の呼吸安全性を改善することをランダム化エビデンスで示したため重要です。
限界
- 単施設研究であり、盲検化の詳細が抄録では不明
- ミダゾラムやスフェンタニル併用によりプロポフォールやリドカインの効果に交絡の可能性
今後の方向性
多施設二重盲検RCTでの再現性確認、用量反応と安全性の最適化、低酸素減少の機序解明を進める。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 臨床アウトカムを評価したランダム化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER