プレハビリ介入およびその構成要素の相対的有効性:ランダム化比較試験のネットワークおよびコンポーネント・ネットワークメタ解析によるシステマティックレビュー
総合: 82.5革新性: 7インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 8
概要
186件のRCT(15,684例)の解析により、運動および栄養を中心としたプレハビリは合併症と在院日数を一貫して減少させました。コンポーネントNMAでは運動と栄養が効果の主因であり、運動+栄養+心理社会介入はQOLや6分間歩行距離も改善しました。
主要発見
- 単独の運動プレハビリは合併症を低減(OR 0.50, 95% CI 0.39–0.64)。
- 単独の栄養プレハビリも合併症を低減(OR 0.62, 95% CI 0.50–0.77)。
- 運動+心理社会および運動+栄養は在院日数を短縮(それぞれ−2.44日、−1.22日)。
- 運動+栄養+心理社会はSF-36身体的要素(MD 3.48)と6分間歩行距離(MD 43.43 m)を改善。
- コンポーネントNMAで運動と栄養が効果の主要ドライバーと同定。
臨床的意義
合併症と在院日数の減少を目的に、術前強化回復プログラムへ運動・栄養中心のプレハビリを広く組み込み、患者報告アウトカムや機能回復の改善を狙う場合は心理社会的介入の併用を検討します。
なぜ重要か
どのプレハビリ要素が最も有益かを比較有効性の観点で提示し、周術期パスや資源配分の意思決定に直結するエビデンスを提供します。
限界
- 試験レベルのバイアスや不精確性により、エビデンス確実性が低〜非常に低の比較が多い
- 介入内容やアウトカムの不均質性が大きい
今後の方向性
プレハビリの構成とコアアウトカムを標準化した多施設大規模RCTにより、効果の再確認と最適な期間・提供形態の確立が求められます。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験を対象としたシステマティックレビューおよび(コンポーネント)ネットワークメタ解析
- 研究デザイン
- OTHER