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周術期における機械学習に基づく定量的疼痛評価

NPJ digital medicine2025-01-25PubMed
総合: 77.5革新性: 9インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 8

概要

242例のPPGを用いたXGBoostモデルは、術中AUROC 0.819、術後0.927を達成し、術後では商用疼痛指数を上回った。術中は波形歪度・拡張期相速度、術後は収縮期面積・ベースライン変動などの解釈可能な特徴が性能に寄与した。

主要発見

  • 術中AUROC 0.819、術後0.927の疼痛検出性能を示した。
  • 術後は商用外科疼痛指数を上回った(0.927対0.577のAUROC)。
  • 重要特徴は、術中では波形の歪度と拡張期相の速度低下、術後では収縮期相面積とベースライン変動であった。

臨床的意義

PPG由来MLモデルは専用インデックスに代わり得る低コストの疼痛モニタリング手段となり、術中・回復室での鎮痛薬の至適化と過少・過量投与の抑制に寄与し得る。

なぜ重要か

センサー(PPG)に基づくAIで周術期の連続的疼痛評価を実現し、術後性能で優越した点は侵害刺激モニタリングの課題に対する実用的解となる。

限界

  • 単施設データで外部検証がなく、一般化可能性が不明。
  • 疼痛ラベルはNRSと臨床基準の併用で、ラベルノイズの可能性。

今後の方向性

多施設外部検証、麻酔機器への統合、モデル主導の鎮痛至適化と標準治療の比較試験が必要。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
III - 前向き観察・モデル開発研究による比較評価。
研究デザイン
OTHER