院内心停止における蘇生中止規則
総合: 83.0革新性: 8インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9
概要
デンマークで開発しスウェーデン・ノルウェーで検証した院内TOR規則5つを提示。最良規則(目撃なし・モニタなし・心静止・蘇生10分以上)は、全症例の11%を中止候補とし、30日死亡の偽陽性率0.6%で3国にわたり一貫した性能を示した。
主要発見
- 53,864通りの組合せから所定の性能基準を満たす5つのTOR規則が臨床的に有用と判定された。
- 最良規則(目撃なし・モニタなし・心静止・蘇生10分以上)は、陽性率11%、30日死亡の偽陽性率0.6%を達成した。
- スウェーデン・ノルウェーの外部検証でも性能は一貫し、一般化可能性が示唆された。
臨床的意義
臨床現場(麻酔科・ICU含む)で最良規則を導入することで、リアルタイムの判断を支援し、無益な蘇生を減らし、早期終了の危険を抑えつつ標準化が図れる。
なぜ重要か
院内心停止の重大なエビデンスギャップを埋め、偽陽性が極めて低いベッドサイド適用可能なTOR規則を外部検証付きで提示した。
限界
- 観察レジストリ研究であり、未測定交絡や誤分類の可能性がある
- 倫理・法制度・施設文化の差により導入や遵守にばらつきが生じ得る
今後の方向性
前向き実装研究により、業務統合、医療者の遵守、患者・家族とのコミュニケーション、転帰を評価。EHRやCPRダッシュボードとのリアルタイム統合の検討。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 全国レジストリを用いた外部検証付きの良質な予後研究
- 研究デザイン
- OTHER