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全膝関節置換術における術前と術後の内転筋管ブロックの比較:疼痛・ストレス・機能転帰に関する二重盲検ランダム化比較試験

The Journal of bone and joint surgery. American volume2025-01-31PubMed
総合: 76.5革新性: 7インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 6

概要

100例の二重盲検RCTで、術前ACBは術後ACBと比べて24時間・総モルヒネ使用量、術中オピオイド・吸入麻酔薬消費、ストレスホルモン、早期疼痛を低減し、術後1日の膝可動域を改善、3か月の慢性痛も低率であった。退院時期、歩行距離、合併症は同等であった。

主要発見

  • 術前ACBは24時間および総モルヒネ使用量を術後ACBより低減した。
  • 術中オピオイド・吸入麻酔薬消費を低減し、術中高血圧発生も少なかった。
  • 術後1日目のコルチゾール/ACTH低下、術後12時間以内の疼痛軽減、術後1日の膝可動域改善、3か月の慢性痛減少を示した。

臨床的意義

TKAの多角的鎮痛プロトコルでは術前ACBを優先することで、周術期のオピオイド曝露とストレスを低減し、早期機能を改善し、3か月時点の術後慢性疼痛の抑制が期待できる。

なぜ重要か

本レベルI試験はブロックの至適時期に関する実臨床を変え得る根拠を示し、術前ACBが術後より優れた鎮痛・ストレス低減・慢性痛抑制をもたらすことを示した。

限界

  • 単施設かつ全例アジア系(中国人)であり、一般化可能性が限定的。
  • 症例数が100例で、3か月以降の長期追跡が限られる。

今後の方向性

多様な集団を対象とした多施設試験により、慢性痛抑制の再現性と機能的転帰・費用対効果の検証、長期追跡の強化が望まれる。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 二重盲検の高品質ランダム化比較試験。
研究デザイン
OTHER