エトミデート誘発ミオクローヌス予防に対する20種類静注薬の有効性・安全性比較:システマティックレビューとベイズ型ネットワーク・メタ解析
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7
概要
48件のRCT(4,768例)の解析で、グラニセトロンとオキシコドンはEIM予防で最上位(OR約0.01)であり、中等度〜重度の発現抑制でも有利であった。オピオイドは概して有害事象が多い傾向だが、重篤な有害事象は報告されなかった。スフェンタニルやレミフェンタニルも良好な成績を示した。
主要発見
- 4,768例の48RCTで20の静注介入を比較。
- グラニセトロン(OR 0.01, 95%CI 0.00–0.06)とオキシコドン(OR 0.01, 95%CI 0.00–0.05)が全体のEIM抑制で最有効(SUCRA 94.4%と89.7%)。
- スフェンタニル(SUCRA 76.5%)とレミフェンタニル(74.8%)も上位に位置。
- オピオイドは対照と比べ有害事象が増加したが、重篤な有害事象は認めなかった。
臨床的意義
エトミデート使用時のミオクローヌス予防として、グラニセトロンやオキシコドンの選択を検討し、有効性とオピオイドの有害事象増加傾向を患者リスクと併せて勘案する。
なぜ重要か
導入時の頻度が高い有害事象に対する予防薬選択を、網羅的かつ比較可能なエビデンスで具体的に示した。
限界
- 上位薬剤の確実性は中等度〜低であり、用量やアウトカム定義に不均一性がある。
- 出版バイアスの可能性や直接比較試験の不足が一部比較で制約となる。
今後の方向性
標準化した用量・安全性評価でグラニセトロンと主要オピオイドを直接比較するRCT、費用対効果や患者志向アウトカムの検討が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験の統合(ネットワーク・メタ解析)。
- 研究デザイン
- OTHER