ハイリスク集団における複合性局所疼痛症候群の世界的負担:1993〜2023年・35か国の有病率推定
総合: 75.5革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 8
概要
35か国214研究(約249万人)の解析で、誘因事象後のCRPS有病率は12カ月3.04%、24カ月6.46%でした。外傷誘因で術後より高く、HDI高位の国、前向き研究で高率でした。一方、近年の報告ほど12カ月有病率は低下傾向でした。
主要発見
- ハイリスク者のCRPS有病率は12カ月3.04%、24カ月6.46%。
- 外傷誘因で手術誘因より高率、HDI高位国で高率。
- 前向き研究で後ろ向きより高率であり、出版年が有病率に影響(近年ほど12カ月有病率低下)。
臨床的意義
とくに外傷後患者では1〜2年で3〜6%のCRPS発症リスクがあることを説明し、早期発見・予防プロトコルを適用すべきです。高リスク領域にフォロー体制と介入資源を重点配分できます。
なぜ重要か
骨折・手術後のCRPS発症リスクに関する最大規模の基準値を提示し、周術期・外傷診療におけるスクリーニング、予防、資源配分を直接支援します。
限界
- 研究間の不均一性や診断把握の差がプール推定に影響している可能性。
- 前向き・後ろ向きでの差は測定バイアスや選択バイアスの関与を示唆。
今後の方向性
高リスクの手術・外傷コホートで診断基準と前向きサーベイランスを標準化し、精緻なリスク予測と標的型予防介入の検証を進める必要があります。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 予防
- エビデンスレベル
- II - ハイリスク集団における観察研究のシステマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER