カンジダ症の診断と治療に関する世界ガイドライン:ECMM主導、ISHAMおよびASM協力による取り組み
総合: 80.0革新性: 7インパクト: 9厳密性: 8引用可能性: 9
概要
本多学会共同の世界ガイドラインは、近年の分類学的改訂と抗真菌薬耐性、新興病原体(例:Candida auris)への対応を含め、侵襲性および粘膜皮膚型カンジダ症の診断・治療推奨を更新した。従来ガイドの不足点を補い、エビデンスに基づく包括的推奨を提示する。
主要発見
- 新たな宿主因子と抗真菌薬耐性により治療困難なカンジダ感染が増加していることを強調。
- C. aurisやフルコナゾール耐性C. parapsilosisといった新興病原体を世界的脅威として扱う。
- 臨床の混乱を招きうる最新の分類改訂に言及し、更新された推奨を提示する。
臨床的意義
侵襲性・粘膜皮膚型カンジダ症の診断アルゴリズム、治療選択、抗真菌薬適正使用を支援し、C. aurisやフルコナゾール耐性C. parapsilosisへの対応を含め、ICUプロトコルや周術期の予防・治療方針を具体化する。
なぜ重要か
耐性増加と病原体再分類が進む状況で、集中治療や周術期、感染症診療を直接方向付ける最新の世界的ガイダンスを提供するため。
限界
- ガイドライン/レビューであるため因果推論は限定的で、推奨は基礎エビデンスの質に依存。
- 方法論やグレーディングの詳細は抄録からは明確でない。
今後の方向性
ガイドライン準拠の診療パス導入、アウトカムと耐性動向の評価、新規抗真菌薬や診断法の登場に応じた推奨の改訂。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- III - 既存エビデンスの総括と評価に基づく専門家合意ガイドライン。
- 研究デザイン
- OTHER