高用量長期オピオイド使用患者におけるブプレノルフィン、疼痛、オピオイド使用:ランダム化臨床試験
総合: 78.0革新性: 6インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 8
概要
高用量長期オピオイド使用者207例の12か月実臨床型RCTで、ブプレノルフィン切替え提案は通常の協働ケアを上回る疼痛改善や用量減少を示さなかった。両群で疼痛は小改善、用量は大きく減少したが、切替え実施は26%に留まった。
主要発見
- 12か月時点のBPI総合スコアは群間差なし(群間AMD −0.09;95% CI −0.52〜0.34)。
- 両群ともMMEは大幅に減少したが(群内AMD −61.0mg/日 vs −58.5mg/日)、群間差はなし(AMD −2.5mg/日;95% CI −21.1〜16.0)。
- ブプレノルフィン切替え提案群で実際に切替えたのは26%にとどまった。
臨床的意義
任意の切替え提案では受容性が低く追加利益が乏しい可能性があり、切替えに依らず協働的多面的疼痛ケアと計画的減量を重視すべきである。
なぜ重要か
慢性オピオイド治療における切替え戦略の実臨床での有用性と受容性を示す高品質な実装可能性エビデンスであるため。
限界
- 切替え実施率が低く(26%)、介入効果が希釈された可能性。
- 男性が多いVA集団で外的妥当性に制限がある。
今後の方向性
切替え受容性を高める構造化プロトコルの検証、切替えの有益なサブグループの同定、行動療法・学際的疼痛プログラムとの統合の評価。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - アウトカム評価が盲検化された実臨床型ランダム化比較試験。
- 研究デザイン
- OTHER