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敗血症ICU生存者における機能低下・回復の表現型:1年間追跡多施設コホート解析からの知見

Critical care medicine2025-02-24PubMed
総合: 80.0革新性: 8インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8

概要

21施設前向きコホート(n=220)で、敗血症関連PICSの4表現型(なし、軽度、中等度、重度)が同定されました。軽度の身体・認知障害は3か月で改善しましたが、中等度・重度では12か月まで障害が持続し、重度群では抑うつが残存し生存率も低下しました。

主要発見

  • 退院時に4表現型を同定:PICSなし(62例)、軽度(身体・認知;55例)、中等度(全領域;53例)、重度(全領域;50例)。
  • 軽度群は3か月で改善したが、中等度・重度群では12か月にわたり障害が持続。
  • 中等度・重度群の精神症状は改善傾向だが、重度群では12か月時点でも抑うつが残存。
  • 全群でQOL低下と就労低率(0–50%)が持続し、重度群では生存率が継続的に低下。

臨床的意義

退院時のスコア(Barthel、SMQ、HADS、IES-R、EQ-5D-5L、フレイル、握力/MRC)で表現型を判定し、中等度・重度PICSには集中的で多職種のリハビリとメンタルヘルス介入を優先。重度群は死亡リスクが高く厳密な追跡が必要です。

なぜ重要か

退院時評価に基づく表現型化は、敗血症ICU生存者の個別化フォローアップとリハビリ資源配分を可能にし、長期転帰の改善に直結する実践的枠組みを提供します。

限界

  • 症例数が中等度(n=220)で、生存退院者に限定される選択バイアスの可能性
  • 表現型はデータ駆動であり、一般化には外部検証が必要

今後の方向性

より大規模な国際コホートで外部検証を行い、表現型に基づくリハビリ・メンタルヘルス介入の実装試験でサバイバーシップ転帰の改善を検証すべきです。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
III - 前向き多施設コホートで予後表現型を同定し1年転帰を評価。
研究デザイン
OTHER