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孤立性大動脈弁置換におけるBuckberg対Del Nido:前向き二施設無作為化試験

Interdisciplinary cardiovascular and thoracic surgery2025-03-11PubMed
総合: 78.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 7

概要

孤立性AVRの311例で、Del Nido心筋保護はBuckbergに比べ、遮断解除後の自発リズムが高く、心室細動に対する除細動が少なく、術中の高血糖とインスリン使用も少なかった。一方で術後CK・高感度トロポニンTのピークは同等であった。

主要発見

  • 術後CKおよび高感度トロポニンTのピークは両群で差がなかった。
  • 遮断解除後の自発リズムはDel Nidoで高く(66.7%対43.1%)、除細動を要する心室細動は少なかった(23.6%対49.7%)。
  • Del Nidoでは術中ピーク血糖が低く(128対198 mg/dL)、インスリン投与も少なかった(18.1%対51.0%)。
  • 心筋保護液総量はDel Nidoで多かった(1000 mL対374.5 mL)。

臨床的意義

孤立性AVRでは、Del Nido心筋保護の採用によりリズム安定性や血糖管理の改善、再投与中断の少ないワークフローが期待できる。長期転帰は同等であり、体外循環・麻酔プロトコールの更新を検討し得る。

なぜ重要か

成人弁手術の心筋保護選択に直結する無作為化試験であり、Del Nidoが心筋障害バイオマーカーを損なうことなく、術中管理の複数の有利点を示した。

限界

  • 孤立性AVRに限定され、長期臨床転帰を検出する検出力は不足。
  • 盲検化は困難で、ワークフロー関連アウトカムに実施バイアスの可能性。

今後の方向性

長期転帰(心機能、不整脈、資源利用)や他の成人心臓手術・高リスク集団への一般化を検証する必要がある。

研究情報

研究タイプ
ランダム化比較試験
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - 成人AVRにおける2種類の心筋保護戦略を比較したランダム化比較試験。
研究デザイン
OTHER