腹腔鏡手術における疼痛と回復に対する多剤併用・無オピオイド麻酔の安全性と有効性:システマティックレビューとメタアナリシス
総合: 77.0革新性: 7インパクト: 8厳密性: 8引用可能性: 8
概要
12件のRCT(983例)の統合で、OFAは術後0–2時間の疼痛を有意に低下させました(0–10スケールでMD −1.29)。オピオイド消費量、QoR-40、PONV、回復指標も検討され、腹腔鏡手術における早期回復を高める戦略としてOFAの有用性が示唆されました。
主要発見
- 腹腔鏡手術患者983例を含む12のRCTを解析。
- OFAは術後0–2時間の疼痛を低下(MD −1.29;95%CI −2.23~−0.36)。
- オピオイド消費量、QoR-40、PONV、抜管時間、回復室退室時間などをランダム効果モデルで統合評価。
臨床的意義
腹腔鏡手術では多剤併用のOFA導入を検討し、術後早期疼痛の低減や回復指標(PONV、退室準備)の改善を図るべきです。その際、レジメンの標準化と血行動態の監視が必要です。
なぜ重要か
腹腔鏡手術におけるOFAの包括的エビデンスを提供し、ERASや鎮痛プロトコル策定に資する高次の根拠となるため重要です。
限界
- OFAの薬剤組み合わせ・用量に不均一性がある。
- 腹腔鏡手術に限定され、24時間以降の持続効果は十分に定義されていない。
今後の方向性
標準化されたOFAレジメンの確立、安全性(徐脈・低血圧など)の検証、開腹手術やハイリスク集団への適用と長期追跡評価が求められます。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験のシステマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER