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心臓手術における最小侵襲体外循環と従来型人工心肺の比較:最新のシステマティックレビューおよびメタアナリシス

European journal of cardio-thoracic surgery : official journal of the European Association for Cardio-thoracic Surgery2025-03-25PubMed
総合: 82.5革新性: 8インパクト: 9厳密性: 9引用可能性: 6

概要

36件のRCT(n=4849)で、MiECCは死亡(OR 0.66, 95%CI 0.53–0.81; I2=0%)、術後心筋梗塞(OR 0.42, 0.26–0.68)、脳血管イベント(OR 0.55, 0.37–0.80)を減少させました。さらに、赤血球輸血、出血量、再開胸止血、心房細動が減少し、人工呼吸時間、ICU・在院日数も短縮しました。

主要発見

  • MiECCは死亡率を低下(OR 0.66, 95%CI 0.53–0.81; I2=0%)。
  • 術後心筋梗塞(OR 0.42)と脳血管イベント(OR 0.55)のリスクを低下。
  • 赤血球輸血、出血量、再開胸止血、心房細動を減少し、人工呼吸・ICU・入院期間を短縮。

臨床的意義

心臓麻酔・灌流チームは、施設の専門性と資源が整う場合にMiECC導入を検討し、抗凝固・希釈・回路管理をMiECC基準に沿って標準化すべきです。

なぜ重要か

ハードアウトカムの改善を示すRCT統合エビデンスを提示し、心臓手術における灌流戦略としてMiECCの普及と実装を後押しします。

限界

  • 試験間でMiECC機器や術式にばらつきがある
  • 出版バイアスの可能性と長期転帰の報告が限られている

今後の方向性

多施設プラグマティック試験、MiECCプロトコルの標準化、費用対効果分析、実臨床アウトカムを追跡するレジストリの構築が望まれます。

研究情報

研究タイプ
システマティックレビュー/メタアナリシス
研究領域
治療
エビデンスレベル
I - ランダム化比較試験のメタアナリシス
研究デザイン
OTHER