麻酔下手術患者における周術期静脈血栓塞栓症を予測するリスク評価モデル
総合: 74.5革新性: 8インパクト: 8厳密性: 7引用可能性: 7
概要
319,134例の手術データからPSI-12準拠の周術期VTE予測モデルを構築し、開発0.87、内部0.84、外部0.76のAUCを達成、CapriniやRogersより優れていました。術前・術後いずれの予測でも高性能でした。
主要発見
- 多様な手術集団でAUCは開発0.87、内部0.84、外部0.76を示した。
- Caprini(AUC 0.66)やRogers(AUC 0.51)を上回った。
- 術前(AUC 0.91)および術後(AUC 0.84)いずれのVTE予測でも高性能であった。
臨床的意義
入院から退院までの予防・監視を本モデルで精緻化することで、予防的抗凝固や機械的予防の適正化とVTEイベント・医療費の低減が期待されます。
なぜ重要か
既存ツールを大きく上回る外部検証済み大規模モデルであり、周術期VTEリスク層別化と予防の実装を変え得ます。
限界
- 後方視的レジストリでICDコードと画像依頼に依存するため誤分類の可能性
- 外部検証は特定施設に限定されており他医療圏への一般化には追加検証が必要
今後の方向性
臨床意思決定支援への統合を伴う前向き実装試験、多様な医療圏でのキャリブレーション、VTE発生や出血への影響評価が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- III - 後方視的コホートのモデル開発(内部・外部検証あり)
- 研究デザイン
- OTHER