外来非関節形成術における脊髄くも膜下麻酔の最適局所麻酔薬:ランダム化比較試験のシステマティックレビューとベイジアン・ネットワークメタアナリシス
総合: 79.5革新性: 7インパクト: 8厳密性: 9引用可能性: 7
概要
44件のRCT(3299例)を統合したネットワーク・メタアナリシスで、2-クロロプロカイン、リドカイン、メピバカインが退院準備を早め、特に2-クロロプロカインは感覚・運動ブロックの短縮、早期歩行・排尿など回復指標で最良と評価された。
主要発見
- 44件のRCT(n=3299)で、2-クロロプロカイン、リドカイン、メピバカインは長時間作用薬より退院までの時間を短縮。
- 2-クロロプロカインは感覚・運動ブロック短縮、早期歩行、自然排尿で最上位(SUCRA)にランク。
- エビデンス確実性は低〜中等度で、対象は膝関節鏡手術が多く、関節形成術のデータは不足。
臨床的意義
短時間の外来手術では、退院準備と回復の迅速化のため2-クロロプロカインを優先的に検討し、代替薬との一過性神経症状や尿閉リスク、供給状況とのバランスを取る。
なぜ重要か
短時間作用型脊髄くも膜下麻酔薬の比較有効性を統合し、外来麻酔プロトコールの実践的意思決定を直接支援する。
限界
- 手技・用量の異質性があり、膝関節鏡の比重が高く他術式への一般化に制約
- 確実性が低〜中等度で、関節形成術のRCT不足により適用範囲が限定
今後の方向性
多様な外来手術での短時間作用薬の直接比較RCT、標準化用量設定、PONV・TNS・尿閉・満足度など患者中心アウトカムを含む検証により推奨を精緻化する。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験のネットワーク・メタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER