重症心原性ショック患者のECMO離脱促進に対するレボシメンダン:LEVOECMOランダム化臨床試験
総合: 75.0革新性: 6インパクト: 7厳密性: 9引用可能性: 7
概要
多施設二重盲検RCT(n=205)で、レボシメンダンは30日以内のVA-ECMO成功離脱時間を短縮せず、ECMO期間・ICU在院・60日死亡率の改善も認めなかった。不整脈はレボシメンダン群で増加した。
主要発見
- 30日以内のECMO成功離脱率に差なし(68.3%対68.3%;sHR 1.02、P=0.92)。
- ECMO期間、ICU在院、60日死亡率に有意差なし。
- レボシメンダン群で心室性不整脈が多い(17.8%対8.7%)。
臨床的意義
VA-ECMO離脱目的のレボシメンダン常用は避け、不整脈リスクに留意。試験外での本適応使用は推奨されない。
なぜ重要か
厳密な陰性RCTにより、レボシメンダンのECMO離脱促進目的での常用は有益でなく不整脈リスクを伴う可能性が示され、実臨床と今後の試験設計に影響する。
限界
- 単一国での実施のため一般化可能性に制限。
- 死亡率差の検出には力不足の可能性があり、ショック病因の不均一性も影響し得る。
今後の方向性
特定の心原性ショック表現型における標的化試験、離脱前後の至適投与タイミング検討、他の強心薬との比較試験と不整脈モニタリングの強化が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 多施設二重盲検ランダム化プラセボ対照試験
- 研究デザイン
- OTHER