消化管内視鏡におけるプロポフォール主体鎮静へのエスケタミン併用:ランダム化試験の系統的レビューとメタ解析
総合: 74.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 8引用可能性: 7
概要
18件のランダム化試験の統合で、プロポフォール鎮静へのエスケタミン併用は低血圧(RR 0.32)と呼吸性有害事象を有意に減少させ、回復時間の延長や心血管合併症の増加は認めませんでした。
主要発見
- 18件のランダム化試験を統合(レビューはPROSPERO登録済み)。
- エスケタミン併用で低血圧リスクが低下(RR 0.32、95%CI 0.24–0.43)。
- 回復時間の延長なく、呼吸性有害事象が減少。
- 心血管合併症の増加は認められなかった。
臨床的意義
消化管内視鏡の鎮静では、特に高リスク患者で低血圧や低酸素血症の低減を目的に低用量エスケタミン併用を検討すべきです。ERASや麻酔管理下鎮静に適合した用量アルゴリズムの整備が望まれます。
なぜ重要か
汎用可能な併用薬でプロポフォール鎮静の安全性が向上することを上位エビデンスで示し、即時的な実臨床への波及が見込まれます。
限界
- 用量設定や鎮静プロトコールに不均一性があり、抄録では詳細が不明
- 患者レベルの交互作用や長期転帰は未報告
今後の方向性
患者レベルメタ解析で最適用量戦略を確立し、認知回復やせん妄リスクを評価、非消化器処置鎮静への適用拡大を検討すべきです。
研究情報
- 研究タイプ
- システマティックレビュー/メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験の系統的レビュー/メタ解析
- 研究デザイン
- OTHER