敗血症性ショックの小児に対する平衡晶質液と0.9%生理食塩水の比較
総合: 84.0革新性: 7インパクト: 0厳密性: 0引用可能性: 0
概要
多施設プラグマティックRCTにおいて、平衡晶質液は0.9%生食と比べて30日主要腎有害イベントを減少させず、入院フリーデイズも同等であった。平衡晶質液は高クロール血症・高ナトリウム血症を抑制したが、高乳酸血症はわずかに多く、安全性は概ね同等であった。
主要発見
- MAKE30は平衡群3.4%、生食群3.0%(RR 1.10[95%CI 0.88–1.40]、P=0.85)。
- 28日間の入院フリーデイズ中央値は両群とも23日で同等。
- 高クロール血症:平衡31.4% vs 生食49.0%、高ナトリウム血症:1.8% vs 3.1%、高乳酸血症:19.8% vs 16.7%。
臨床的意義
小児敗血症性ショック初期蘇生では、MAKE30に差がないため平衡晶質液・生食いずれも妥当。高クロール血症や高ナトリウム血症を避けたい場合は平衡晶質液を選択しつつ、乳酸値の推移に留意する実践が考えられる。
なぜ重要か
小児敗血症性ショックにおける輸液選択に対し、高品質エビデンスを提示し、平衡晶質液の腎複合アウトカム上の優位性は示さず、電解質プロファイルの違いを明確化した。
限界
- プラグマティック設計により併用治療や投与量のばらつきが残存する可能性
- イベント率が低く小さな差の検出力が限定的;輸液種類の盲検化は困難
今後の方向性
高クロール血症リスクや腎脆弱性などのサブグループ解析や長期転帰の検証、費用対効果や標準化プロトコールの評価が望まれる。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 事前に主要評価項目を定めた多国間ランダム化比較試験
- 研究デザイン
- OTHER