高血圧高リスク患者の選択的大手術における高血圧目標対標準血圧目標:HISTAP 多施設ランダム化臨床試験
総合: 85.5革新性: 8インパクト: 0厳密性: 0引用可能性: 0
概要
大腹部手術を受ける高血圧高リスク患者630例において、術中MAPを80mmHg以上に維持すると、65mmHg以上に比べ主要複合転帰が低下(RR 0.78)し、急性腎障害も減少しました。連続モニタリングとプロトコール化輸液下で効果が示されました。
主要発見
- 主要複合転帰はMAP≥80群38.1%、MAP≥65群48.9%で、相対リスク0.78(95%CI 0.65–0.93、P=0.006)。
- 急性腎障害はMAP≥80群で有意に減少(23.5% vs 33.7%、P=0.005)。
- 術中MAPは88±9 vs 77±7 mmHgと十分な分離を達成。
- 試験は事前登録(NCT05637606)、18施設参加、プロトコール化輸液と連続モニタリング下で実施。
臨床的意義
大腹部手術の高血圧高リスク患者では、連続モニタリングとプロトコール化輸液のもと、MAP≥80mmHgを目標に管理することで術後臓器障害低減が期待できます。昇圧薬投与量や併存症とのバランスに留意して適用を検討します。
なぜ重要か
一般的な高リスク集団における術中血圧目標を直接検証した多施設RCTであり、特に腎障害の減少など臨床的に重要な有害事象を低減した点が高く評価されます。
限界
- 非盲検の目標管理に伴うパフォーマンスバイアスの可能性
- 対象は高血圧高リスクの腹部手術に限られ、他術式への一般化は不確実
今後の方向性
より広範な手術集団での至適MAP目標の検討、長期的な腎・心血管アウトカムの評価、ならびに副作用を最小化する昇圧薬戦略の最適化が必要です。
研究情報
- 研究タイプ
- ランダム化比較試験
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - 多施設ランダム化臨床試験(ITT解析)
- 研究デザイン
- OTHER