バルクおよび単一細胞トランスクリプトーム解析と機械学習により、敗血症とARDSにおける診断・予後遺伝子CX3CR1、PID1、PTGDSを同定し実験的に検証
総合: 68.5革新性: 7インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 7
概要
複数の公的データセットでWGCNAと機械学習により、敗血症とARDSに共通する診断・予後遺伝子としてCX3CR1、PID1、PTGDSが同定され、外部検証とRT-qPCR/H&Eで実験的に確認された。免疫浸潤・単一細胞解析により細胞種特異性が明らかとなり、薬剤候補も示唆された。
主要発見
- 敗血症とARDSで共通する242のDEGを同定し、予後不良やARDSと関連するモジュールを特定
- WGCNAと機械学習(LASSO、RF、Boruta)で抽出した3遺伝子(CX3CR1、PID1、PTGDS)は高AUCを示し外部検証でも再現
- 単一細胞・免疫浸潤解析で遺伝子局在を描出し、PBMCとマウスでのRT-qPCR/H&Eにより差次的発現を確認
臨床的意義
前向き検証がなされれば、3遺伝子パネルは診断スコアや予後評価に組み込める可能性がある。薬剤予測はドラッグリポジショニング研究の出発点となる。
なぜ重要か
敗血症合併ARDSの層別化や標的探索を可能にする再現性の高いマルチオミクス基盤を提示し、実装可能なバイオマーカーを提案する。
限界
- 後ろ向きデータでバッチ効果の影響があり得る;各コホートのサンプルサイズ詳細は本文に依存
- 臨床実装には前向き検証と標準化アッセイが必要
今後の方向性
標準化プラットフォームを用いた多施設前向き検証と、CX3CR1・PID1・PTGDSの機能研究および予測薬剤の検証が求められる。
研究情報
- 研究タイプ
- 症例対照研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- III - 外部検証と実験的確認を伴う後ろ向き症例対照解析
- 研究デザイン
- OTHER