RSウイルス関連重症疾患で入院した乳児の臨床的改善の評価
総合: 68.5革新性: 7インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 7
概要
39施設PICUの前向きレジストリ(n=585)では、CPS-Pedが重症度と改善を鋭敏に追跡し、7日目までの非改善の危険因子を特定した。統計学的検討では、15%の改善差を検出するのに、在院日数に比べてCPS-Pedを主要評価項目とする方が大幅に少ない症例数で済むことが示された。
主要発見
- 585例中、侵襲的人工呼吸は23.6%、CPS-Pedが2点以上悪化は8.4%で、死亡は1例。
- 7日目まで非改善(35%)は、3カ月未満、早産、基礎呼吸疾患、24時間以内の侵襲的人工呼吸と独立に関連。
- 15%の改善差検出には、在院日数(各群2031例)よりCPS-Ped(各群584例)の方が必要症例数が大幅に少ない。
臨床的意義
RSV重症乳児の重症度モニタリングおよび試験評価項目としてCPS-Pedの活用が有用。3カ月未満、早産、基礎呼吸疾患、早期侵襲的人工呼吸といった高リスク群の早期同定は層別化と管理に役立ちます。
なぜ重要か
CPS-Pedを小児呼吸重症の反応性アウトカムとして位置付け、必要症例数の大幅な削減を示した点で、RSV介入試験の実現性向上に資するため重要です。
限界
- 観察研究であり、因果関係や治療効果は推定できない。
- 一般化可能性はRSV関連重症乳児に限定される。
今後の方向性
より広い小児呼吸疾患でのCPS-Pedの反応性を検証し、介入試験(RSV)に主要評価項目として組み込む研究が望まれます。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- II - 重症度の推移と予測因子を解析した多施設前向きコホート研究。
- 研究デザイン
- OTHER