COVID-19患者における気管支粘膜過血管化評価におけるナローバンドイメージングの役割
総合: 61.5革新性: 7インパクト: 5厳密性: 6引用可能性: 6
概要
単施設前向き気管支鏡研究(N=30)で、COVID-19患者は非COVID-19肺炎および結節対照と比べ、NBIでの気管支血管化スコアが有意に高値であり、評価者間一致も良好であった。COVID-19では気管支過血管化が肺内シャントに寄与する可能性を支持する。
主要発見
- COVID-19患者のNBI血管化スコアは非COVID-19感染群および結節群より有意に高値(中央値10 vs 5, 6;p<0.001, p=0.002)であった。
- NBI血管化スコアの評価者間一致は良好であった(重み付けκ=0.75)。
- 気管支過血管化がCOVID-19における肺内右左シャント(AVDS)に寄与するとの提案がなされた。
臨床的意義
NBIにより気管支過血管化を同定することで、標準的な急性呼吸窮迫症候群(ARDS)管理に加え、シャント重視の戦略立案に資する表現型分類が可能となる。
なぜ重要か
COVID-19特異的な気道微小血管変化を可視化する手段としてNBIを提示し、気道血管とシャント生理、および提唱されるAVDS表現型を結び付ける。
限界
- 単施設かつサンプルサイズが小さく一般化に制約がある
- 横断研究であり画像所見とガス交換や転帰の関連は示せない
今後の方向性
NBI血管化所見と生理学的シャント、ガス交換指標、転帰の相関を検討し、ARDS多様な病因や血管作動薬への反応でのNBI表現型分類を評価する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 診断
- エビデンスレベル
- III - 盲検評価と比較対照群を備えた単施設前向きコホート
- 研究デザイン
- OTHER