重症敗血症患者の臨床サブタイプ:検証と簡潔な分類器モデルの開発
総合: 73.0革新性: 8インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 7
概要
4つの大規模ICUコホート(n=52,226)で敗血症サブタイプ分布は地域差を示し、3変数(AST・乳酸・重炭酸塩)モデルは外部検証でδ型を高精度に同定した。SENECAサブタイプとの一致は中等度で、コホート異質性が示唆された。
主要発見
- サブタイプ分布は欧州コホート(MARS/MARS2/NICE)と米国(MIMIC-IV)で大きく異なった。
- 3変数分類器(AST・乳酸・重炭酸塩)はδ型を高精度に予測(MARS AUC 0.93、MIMIC-IV AUC 0.86)。
- 方法論による検証ではSENECAサブタイプとの一致は中等度で、異質性が示唆された。
臨床的意義
ICU入室時にAST・乳酸・重炭酸塩でδ型敗血症をスクリーニングし、予後評価やサブタイプ標的介入の適格性判断に活用できる。
なぜ重要か
高リスクの敗血症δ型を病床で識別可能にする実用的かつ外部検証済みの分類器を提供し、リスク層別化と試験組込みに資する。
限界
- 観察研究デザインで残余交絡や欠測の影響が残る可能性。
- サブタイプの安定性と医療体制・時期を超えた汎用性は未確立。
今後の方向性
前向き検証と適応型試験への統合によりサブタイプ標的治療を検証し、δ型の経時変動と治療反応性を評価する。
研究情報
- 研究タイプ
- コホート研究
- 研究領域
- 予後
- エビデンスレベル
- III - 複数データセットで外部検証を行った大規模観察コホート解析。
- 研究デザイン
- OTHER