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カテプシンC阻害剤としてのガロタンニン誘導体の単離・合成と構造活性相関

Bioorganic & medicinal chemistry letters2025-02-12PubMed
総合: 63.0革新性: 7インパクト: 6厳密性: 6引用可能性: 6

概要

五倍子由来のガロタンニン誘導体を単離・合成し、1,2,3,6-tetra-O-galloyl-β-D-glucoseがカテプシンC阻害活性を有することを示し、構造活性相関を提示しました。CatCが好中球プロテアーゼ活性化の要であることから、これら骨格は好中球性肺障害、急性呼吸窮迫症候群、COVID-19に対する治療戦略の可能性を示します。

主要発見

  • 五倍子由来のガロタンニン誘導体を単離し、1,2,3,6-tetra-O-galloyl-β-D-glucoseがカテプシンC阻害活性を示した。
  • ガロイル化様式とCatC阻害活性の関連を検討する構造活性相関を実施した。
  • 好中球プロテアーゼ活性化の上流酵素を標的としており、急性肺障害、ARDS、COVID-19に関連する。

臨床的意義

臨床前段階ながら、CatC阻害は急性肺障害や急性呼吸窮迫症候群における好中球性組織障害を抑制し得ます。最適化とin vivo検証が求められます。

なぜ重要か

ARDSの病態に関与する好中球セリンプロテアーゼ上流酵素を標的とする天然物骨格を提示した点で高い価値があります。

限界

  • アブストラクト上はin vitro阻害の提示にとどまり、in vivo有効性や薬物動態の情報がない
  • 活性値(IC50など)が抄録では途切れており、定量情報が確認できない

今後の方向性

活性・選択性の最適化、薬物動態・毒性評価、好中球性肺障害や急性呼吸窮迫症候群モデルでの有効性検証が必要。

研究情報

研究タイプ
基礎/機序研究
研究領域
病態生理
エビデンスレベル
V - 構造活性相関を伴う生化学的前臨床研究;臨床データなし
研究デザイン
OTHER