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敗血症重症患者における敗血症関連急性呼吸窮迫症候群および短期転帰の性差:中国における後ろ向き研究

Shock (Augusta, Ga.)2025-02-19PubMed
総合: 62.5革新性: 6インパクト: 6厳密性: 7引用可能性: 5

概要

10年間・3ICUの後ろ向きコホート(n=2,111)で、男性は敗血症関連ARDSのオッズ(aOR約1.49–1.97)および院内死亡(aOR約1.54)が独立して高かった。多変量調整、傾向スコアマッチング、感度解析後も一貫していた。

主要発見

  • 男性は敗血症関連ARDSリスクが独立して高い(aOR 1.493[1.034–2.156], P=0.032)。
  • 傾向スコアマッチ後でも男性はARDSのオッズが58%高い(aOR 1.584[1.022–2.456], P=0.040)。
  • 男性は院内死亡(aOR 1.536[1.087–2.169], P=0.015)および侵襲的人工呼吸必要性(aOR 1.313[1.029–1.674], P=0.028)も増加。
  • 閉経後女性を含む感度解析でも関連は持続(aOR 1.968[1.241–3.120], P=0.004)。

臨床的意義

敗血症患者のARDSリスク評価に性別を組み込み、男性に対する早期検出・予防介入を優先し、今後のARDS臨床試験では性別層別解析を考慮すべきである。

なぜ重要か

敗血症関連ARDSにおける性差リスクを実証し、精密なトリアージや予防戦略の最適化に資する。

限界

  • 後ろ向き研究で残余交絡の可能性、単一医療システム(中国)による一般化可能性の制限。
  • 性差の機序解明に必要なホルモン・免疫表現型データが欠如。

今後の方向性

多施設前向きコホートで性差リスクを検証し、ARDS予測モデルに性別を組み込み、性差の生物学的機序を解明して標的介入につなげる。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
予後
エビデンスレベル
III - 多変量調整と傾向スコアマッチングを伴う後ろ向きコホート研究。
研究デザイン
OTHER