ARDS患者におけるPEEP設定のための電気インピーダンス・トモグラフィ:システマティックレビューとメタアナリシス
総合: 70.0革新性: 7インパクト: 7厳密性: 7引用可能性: 7
概要
本メタアナリシス(4研究、n=271)では、EIT誘導のPEEP設定がARDSの死亡率低下(RR 0.64、95%CI 0.45–0.91)と関連し、他の転帰に有意差は認めなかった。小規模単施設研究と報告選択の可能性が限界点である。
主要発見
- EIT誘導のPEEP設定はARDSの死亡率を低下(RR 0.64、95%CI 0.45–0.91)。
- 人工呼吸日数、ICU在室日数、離脱成功、気圧外傷、ドライビングプレッシャー、メカニカルパワー、SOFAスコアに有意差は認めず。
- 対象は単施設のRCT3件と対照群あり観察研究1件(総n=271)。
臨床的意義
ARDSにおける個別化換気としてEIT誘導のPEEP設定は検討に値するが、広範な導入は多施設RCTと標準化プロトコルの整備後が適切である。
なぜ重要か
ベッドサイド画像技術を用いた換気設定がARDSの生存率に寄与し得ることを統合的に示し、PEEP設定プロトコル化の根拠を強化する。
限界
- 全研究が単施設かつ小規模で外的妥当性に限界
- 転帰報告の選択バイアスの可能性とEITプロトコルの不均一性
今後の方向性
標準化したEITプロトコルとコアアウトカムを用いた多施設大規模RCTおよび費用対効果評価が必要である。
研究情報
- 研究タイプ
- メタアナリシス
- 研究領域
- 治療
- エビデンスレベル
- I - ランダム化比較試験を含むシステマティックレビューとメタアナリシス
- 研究デザイン
- OTHER