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機械換気下COVID-19およびインフルエンザ急性呼吸窮迫症候群における気管支肺胞洗浄液と血清の蛋白・アルブミンの臨床的意義—前向き二施設研究

Journal of critical care medicine (Universitatea de Medicina si Farmacie din Targu-Mures)2025-02-28PubMed
総合: 63.0革新性: 7インパクト: 6厳密性: 6引用可能性: 6

概要

二施設前向きコホート(N=64)において、BAL蛋白高値と低アルブミン血症の併存がウイルス性ARDSの不良転帰を予測し、血清アルブミンはCOVID-19、インフルエンザ、対照で有意に異なった。換気24時間以内の早期BALは肺胞-毛細血管膜損傷の証拠を示した。

主要発見

  • 血清アルブミン値はCOVID-19 ARDS、インフルエンザARDS、対照の間で有意差を示した(ANOVA p<0.01)。
  • 低アルブミン血症(<35 g/L)とBAL蛋白高値の併存はARDSの不良転帰を予測した(ANOVA p<0.01)。
  • COVID-19 ARDSはインフルエンザARDSより高齢であり(中央値72.5歳対62歳;p<0.01)、換気開始24時間以内の早期BALで肺胞-毛細血管膜損傷を把握できた。

臨床的意義

挿管早期に測定したBAL蛋白分画と血清アルブミンは予後予測に資し、重度のバリア障害を有し標的治療の恩恵が期待される患者の同定に役立ち得る。

なぜ重要か

ウイルス性ARDSにおける肺胞-毛細血管漏出と転帰を結び付ける臨床的にアクセス可能なバイオマーカーを提示し、リスク層別化と機序理解を支える。

限界

  • 症例数が比較的少なく、多変量調整が限られるため交絡の可能性が残る。
  • 侵襲的なBALは一般化を制限し得るため、外部検証が必要。

今後の方向性

大規模多施設コホートでBAL蛋白と血清アルブミンの閾値を検証し、非侵襲的バイオマーカーや画像診断と統合してリスク層別化を洗練する。

研究情報

研究タイプ
コホート研究
研究領域
診断/予後/病態生理
エビデンスレベル
III - バイオマーカーと転帰の関連を検討した前向きコホート研究
研究デザイン
OTHER