敗血症性ARDSにおけるオートファジー関連バイオマーカーのバイオインフォマティクス解析による同定
総合: 63.0革新性: 7インパクト: 6厳密性: 6引用可能性: 6
概要
統合トランスクリプトーム解析により、敗血症性ARDSで18個のオートファジー関連DEGを同定し、エンドサイトーシスや免疫シグナル経路との関連が示された。LPS刺激Beas-2B細胞で6つのハブ遺伝子の発現低下をqPCRで確認し、バイオマーカーや治療標的候補を提示した。
主要発見
- WGCNA・DEG・PPI解析により、敗血症性ARDSで18のオートファジー関連DEGを同定し、ROCで診断的潜在性を示した。
- 経路解析でエンドサイトーシス、アポトーシス、補体系、IL-2/STAT5、KRASシグナルの変化が示唆された。
- LPS刺激Beas-2B細胞で6つのハブ遺伝子の有意な発現低下をqPCRで検証した。
臨床的意義
臨床的に検証されれば、同定ハブ遺伝子は早期診断やリスク層別化、オートファジー調節療法の対象選定に資する可能性がある。
なぜ重要か
敗血症性ARDSの病態機序解明とバイオマーカー探索に寄与する遺伝子候補群を提示し、汎用性の高い解析パイプラインを示した点で有用である。
限界
- 臨床サンプルの規模やコホートが明確でなく、外部患者レベルの検証を欠く
- 検証は単一気道上皮細胞株と急性LPSモデルに限定
今後の方向性
前向き患者コホートでの蛋白レベル評価、組織局在解析、候補遺伝子の機能改変によるin vivo ARDSモデル検証が必要。
研究情報
- 研究タイプ
- 症例対照研究
- 研究領域
- 病態生理
- エビデンスレベル
- V - 臨床介入のないプレクリニカル/インシリコ探索研究(in vitroで限定的検証)。
- 研究デザイン
- OTHER