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WGCNAと機械学習による免疫浸潤と関連したミトコンドリア関連バイオマーカーのスクリーニング:急性呼吸窮迫症候群に対する診断的意義

Medicine2025-03-12PubMed
総合: 64.5革新性: 7インパクト: 7厳密性: 6引用可能性: 6

概要

公的データセットでWGCNAと複数の機械学習手法を用い、敗血症性ARDSで上昇するミトコンドリア関連5遺伝子を同定し、良好な内部性能を示す診断ノモグラムを構築した。さらに、このシグネチャはフェニルアラニン代謝の亢進と関連し、クロルゾキサゾン、アジマリン、クリンダマイシンが候補薬として示唆された。

主要発見

  • 敗血症単独と敗血症性ARDS間で、マクロファージ・好中球・単球の3種の免疫細胞が有意に異なっていた。
  • ARDSで上昇するミトコンドリア関連5遺伝子から診断シグネチャを構築し、ノモグラムは良好な内部性能を示した。
  • 遺伝子セット濃縮解析によりシグネチャはフェニルアラニン代謝亢進と関連し、in silicoスクリーニングでクロルゾキサゾン、アジマリン、クリンダマイシンが候補薬として示唆された。

臨床的意義

臨床実装段階ではないが、血液ベース診断パネルや敗血症性ARDSの層別化試験の設計に資する可能性がある。フェニルアラニン代謝を標的候補経路として示唆する。

なぜ重要か

敗血症性ARDSに対するミトコンドリア・免疫軸に基づく診断シグネチャと介入可能な薬剤仮説を提示し、診断・治療の新たな道を拓く可能性があるため。

限界

  • 外部前向き検証および臨床有用性評価が未実施
  • 後ろ向きin silico研究であり、バッチ効果や交絡の影響、因果機序の未解明が残る

今後の方向性

多施設敗血症コホートでの5遺伝子パネルの前向き検証、ミトコンドリア—免疫相互作用とフェニルアラニン代謝の機序解明、候補薬の前臨床評価。

研究情報

研究タイプ
症例対照研究
研究領域
診断
エビデンスレベル
IV - 公的遺伝子発現データを用いた後ろ向きバイオインフォマティクス症例対照解析(外部検証なし)。
研究デザイン
OTHER